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米英仏大誤算…シリア反政府グループの悲劇が始まる…


米英仏3国のシリア空爆・ミサイル攻撃、あっという間の出来事であった。短時間で105発のミサイル発射…。

米英仏政府は、旧日本軍大本営弘報を彷彿させる大成功の大宣伝、「攻撃の正当性」を国民に納得してもらうべく懸命である。戦争広報の常套手段…。

ロシアとイランは、激しく「内政干渉」、「国際法違反」と非難、中国も「国際法違反」と同調…。

米英仏は「化学兵器使用」と言う「非人道的行為」を阻止するために、「化学兵器関連施設」のみに限定した攻撃であり、「正当」であると主張し、今後、もしシリアが化学兵器を使用するなら、「継続的に攻撃する」と強気の姿勢を貫いている。

「化学兵器」、多分「塩素ガス?」、「サリン」ではあるまい。「サリン」では、映像に写されているような措置は出来ない。医者が危険にさらされる。シリアが「殺傷力が極めて弱い塩素ガス」など武器として使うだろうか? 国際社会から非難されるのを承知の上で使用したとすれば、全く愚かな行為である。利口なアサドが使うとは思えない。「殺傷力」より、「毒ガスの恐怖」をまき散らす「脅し」で使用? それも「そう意味はない」だろう。一般市民の反感を買うだけである。「反政府グループがアサドの非人道性を宣伝するために映像を作成」…、とアサドは非難しているが、真実は判らない。真実は遠い将来に判明するだろう。

其れは兎も角、米英仏は「大誤算」した事に気付いていない様だ。

泥沼化しているシリア内戦、シリア政府軍が化学兵器を使用しなければ米英仏は軍事的に干渉出来なくなった。「直接攻撃の大義名分」を「シリア政府軍が化学兵器使用の場合」に、対象を「化学兵器関連施設」に限定し、「制裁措置」として攻撃を加えると、「条件」を縛ってしまった事だ。反政府グループにとっても大誤算だろう。

今回の空爆、トランプは完璧と自画自賛しているが、アサドは「実害は殆ど無い」と強気の姿勢を貫いている。攻撃された化学工場は「がん研究所」で、被害も「軽微」と冷笑している。実際、今のシリア、瓦礫国家、瓦礫に化した建物を爆撃しても、何の効果も無いだろう。

だが今後、シリア政府軍が「化学兵器」を使用しなければ、米英仏は攻撃できない。攻撃すれば、「国際法違反」「内政干渉」になる。

ロシアとイランは、「シリア政府から正式に要請された支援」と居直り、今後、正々堂々とアサドが言うテロリスト=反政府グループを攻撃するだろう。政府軍と反政府グループには「圧倒的軍事力の差」がある。

反政府軍は夥しい数のグループの集団、連帯精神にかけ、中には超過激派のグループやテロリストに近いグループもあり、統率力に欠ける。絶対的指導者がいない。更に、分離独立を旗印にしているクルド人グループ、トルコが目の敵にしている。クルド人グループは反政府グループと言うより、第3グループだろう。アメリカもIS掃討以降はクルド人グループへの支援は打ち切るだろう。トルコを敵にするわけには行かないからだ。

結局、今後はアサドの「やりたい放題」になる可能性が大きい。反政府グループが占拠した町々を次々と奪回して行くだろう。反政府グループは殺されるか、逃げるか、逮捕され非人道的処罰の対象となるか…。その際、一般市民はどうするか、どのような扱いになるか、いずれにせよ、反政府グループの「更なる悲劇」が深刻化するのは間違いない。

米英仏は、うかつに「国際法違反」は出来ない。其れが、今回の「完璧な攻撃」の大きな「負の代償」である。アサド、「皮を切らせて肉を切る」である。まだ「肉を切らせて骨を切る」段階になっていない。今回の米英仏の攻撃は、「皮」をちょっとだけかすった、「擦り傷」位のものだろう。「アサドの謀略」に嵌った様だ。


シリア反政府グループの「残された僅かな望み」は、米英仏の直接攻撃でアサドを叩き潰す事、その望みは絶たれた。これからは自力で戦わなければならない。アメリカの武器支援と、軍事指導はあるが、その米軍、いつ撤収するか判らない。トランプの本心は「米軍撤収」であり、「深入りしたくない」、「無駄金を使いたくない」だからだ。

シリアが今回の米英仏の攻撃で「自動的に得た成果」は極めて大きい。僅かな被害で「内政干渉」は「国際法違反」と言う、「お墨書き」を世界から勝ち取ったからだ。

米英仏が大はしゃぎし大宣伝すればするほど、シリアが得る「成果」は大きくなる。


次のシナリオは、シリア政府軍の全土奪回=反政府グループの掃討、そして、「話し合い」による秩序回復…。さて…、何時の事やら…。
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徒然愚思

Author:徒然愚思
在インド9年、在シンガポール4年、中国放浪の旅1年…、
主食は酒、酒の肴は煙草、65歳過ぎて、未だふわふわ漂う‘はぐれ雲’人生…。

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