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トルコ対クルド…EU対アメリカ…武器商売…


ポストIS、シリア内戦は新たな段階に向かいつつある。アサド政権対反政府武装勢力、本来の内戦である。

だが、IS掃討作戦で重要な役割を果たしたクルド部隊を巡り、複雑な代理戦争の様相を呈して来た。

NATOの加盟国であるトルコ、最近はアメリカやEU諸国との関係が悪化し、ロシアとの関係改善に動いている。現政権の一時的な外交戦略かも知れないが…。その延長線上にロシア・イラン・トルコの3カ国主導でシリア内戦終結の絵を描いている様だ。

アメリカは焦っている。IS掃討で重要な役割を果たしたクルド部隊主体の「シリア民生軍(SFD)」、シリア国内での空爆とクルド部隊への武器供与で支援していた。IS掃討後は、SFD主体で3万人規模の国境警備隊を創設すべく動いている。トルコとの国境警備が目的だろう。当然、アメリカは武器と資金を支援する。クルドをIS掃討に利用したアメリカ、クルドを裏切るのは「道理」に反すると思っているのだろう。

トルコ、昔からクルド人の分離独立の動きに苦慮している。特に最近はクルド人によるテロが多発しているトルコは、シリアのクルド人組織「民主統一党(PYD)傘下の民兵部隊「クルド人民防衛部隊(YPG)がテロリストの母体であり、SFDをYPGの参加と見做している。先週、トルコ・エルドアン大統領は、YPG・SFDを排除する「オリーブの枝」作戦を開始、シリア・トルコ国境近辺のSFD陣地を攻撃した。SFDの拠点空爆、次いで陸上部隊がシリア国内に侵攻。アサドは沈黙している。

トルコの戦車、ドイツ製である。SFDの武器、アメリカ製である。武器だけ見れば、EUとアメリカの戦い、トルコはNATOのメンバー、様々な武器・軍事物資をEUから購入しているだろう。

ロシアはシリア国内での空爆を一時停止し模様眺め、アメリカがどう出るか見ているのだろう。

アサドにとっては当然、クルドは反政府軍であり敵である。

イランもイラクもクルドの分離独立は認めない。「明日は我が身」だからだ。イランとイラクの(シーア派)民兵がアサドを支援する。

アメリカがシリア政府軍を攻撃すれば「内政干渉」と世界から非難される。アメリカはクルドの分離独立運動を支援する心算だろうか? 

結局、シリア内戦が「古い泥沼から新しい泥沼に変わっただけである。だが「新しい泥沼」は、様々な国の様々な利害関係を反映した「ややこしい泥沼」に色を変えつつある。

トルコ、兵人口兵力7,900万人、中東最大の経済大国、兵力50万人、イスラエルと戦える強国でもある。イスラエルとは犬猿の仲、今回のアメリカのエルサレムをイスラエルの首都と認める発言を激しく怒っている。

クルドを支援するアメリカ、アメリカのイスラエル重視政策、所詮「選挙対策」だろうが、トルコとアメリカ関係悪化は免れない。「アメリカの孤立化」も免れない。

アメリカ、中東が混乱し続け、中東諸国が弱体化し、逆にイスラエルが安全になり、更に、アメリカの武器が売れ続けば、一石数鳥…、どす黒い腹の中が見え隠れする。トランプは「アメリカの言う事を聞かなければパレスチナに対する支援金支払いを停止する」と脅した。卑劣としか言いようがない。どんな支援金か判らないが…。

哀れなのは、国(領土)持たない、クルド人…。領土問題は難しい。
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徒然愚思

Author:徒然愚思
在インド9年、在シンガポール4年、中国放浪の旅1年…、
主食は酒、酒の肴は煙草、65歳過ぎて、未だふわふわ漂う‘はぐれ雲’人生…。

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